こんな方に人におすすめの記事です。
- 裾合わせって腕が疲れる…
- 裾合わせを何回もやり直してしまう
- 最初に決めたはずの身幅が裾あわせが終わった時点で変わっている
- 裾がスカートのように広がってしまう
- 下前が裾から見えてしまっている
- 最終的に裾が思っているよりも上に上がってしまっている
読んでいただくとこう変わります!
- 上手く出来なかった理由が分かる
- 裾あわせを何回もやり直さなくても良いのでストレスが減る
- 毎回安定して裾合わせができるようになるので着付けに自身が持てるようになる
- 着物でも歩きやすくなる
着物は張力で着る
私は、着付けの師匠から言われたある言葉で、それまで何となく苦手に思っていた裾合わせの苦手意識が消え、必ず一回で決まるようになったという経験があります。
その言葉を意識して動くとことで着る度に裾合わせの成功率が上がり、出来ない時はその原因が自分で分かるようになりました。
その言葉とは、
「着物は張力で着るんだよ」
という言葉でした。
着物は張力を使って着ている部分が多いということを意識できるようになってから、やり直しをする事が減って着付け時間も短くなったので、ストレスなく着物を着られるようになりました。
それまでは、裾合わせは手が疲れるなあと思っていました。
裾が落ちないように腕にいっぱい力を入れなければいけないし、身幅を決めたら勢いでやってしまわないと、じりじりやると身幅が変わってしまうと思っていました。
とにかく早く終わらせたいと焦って、一気に流しがちでした。
今思えば、それでは毎回のクオリティは安定しないよな…と思います。
手順を細分化して原因を考えました。
まず上手くできない原因を自分自身で理解する(=布をピンと張れていないから幅が変わるし裾も落ちる)
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布をピンと張るためには手をどう動かせばいいのかを考える(=布をピンと張りづらい持ち方や持つ位置だったのではないか、引っ張る方向も違っていたのでは?)
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実践してみる(布の持ち方と位置、引っ張る方向を変える)
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具体的に細分化して解説してみます。
下前の裾が落ちてしまう現象
○裾がスカートのように広がってしまう
○下前が裾から見えてしまっている
下前の褄は床から15cm~20cm上げると、後姿がいわゆる「裾つぼまり」になり、子供っぽくなく美しく見えます。
褄上げる動作はしているのに、最終的に下前が落ちてしまっているという場合は、まず下前の端が、左腰の真横まで届いているかどうかがチェックポイントとなります。
左腰真横までとどいている下前の端を、その上から上前をピンと張った状態で上からプレスする力が働くことで下前が落ちてこなくなります。
そのために重要なのは「持ちやすい位置で布を持つこと」です。
個々の腕の長さにもよりますが、身体から手が離れれば離れるほどピンと張っておくのが辛くなります。
右腋を軽く締めた状態でも肘から下で左腰の真横を触れるのであれば、右腋を軽く締めた状態で掴める位置の布を持つのが無理がありません。
身幅を決めた後下前を閉じる前に、手が身体から離れすぎている場合は手を近づけるために、余りの布は手の中にまとめて軽く握りこむようにして持ちます。
下前の端を右手で左腰真横にしっかり押さえられたら、上前(左手)が右腰をしっかり押さえられるまでは右手は離さずに右ウエストを押さえておくことをおすすめします。
上前の幅が変わらず、且つ下前をプレスしておけるくらいの「丁度良い布の引っ張り加減」が習得できれば、早めに右手は離してしまっても大丈夫にです。
決めたはずの身幅が最終的に変わってしまっている
まずは身幅のジャスト位置とは、前から見たときに上前の端が右脚の側面と丁度重なって見えるくらいです。(体型によっても見え方は微妙に違いますし好みもありますが)
身幅が狭くなっていまう場合は、右手(下前)が左腰真横につく前に左手(上前)を強く引っ張りすぎている。
身幅が広くなっていまう場合は、左手(上前)を強く引っ張りすぎている&下前が決めた位置でキープされていない。
ということになります。
右も左も「均等な力」で布を張っておくことが一つポイントです。
そして【下前の裾が落ちてしまう現象】でも解説したように、手が楽な位置で布を持ち下前の褄を上げた後、右手(上前の端)が右腰につくまでは離さないことが重要です。
最終的に裾が思ったよりも上に上がってしまっている
裾すぼまりに着るために「褄を上に上げなければ」ということにだわりすぎている。もしくは割りとせっかちな方は起こりがちな事象です。
これは「引っ張る方向」が間違っていることが原因です。
裾あわせをする時は、腰紐を締める高さに当たる、衿先から10㎝くらい上を持ちます。
腰~お尻にピタッと着物をつけた状態で下前側も上前側も前方向に布をピンと引っ張ります。
まずは【下前の裾が落ちてしまう現象】で解説したとおり、手が楽な位置で持つようにします。
ここで脇が体から離れた状態で持つのはとても辛いはずですから、腕が辛くない位置を探してください。
そして、目線は必ず鏡です。
鏡で裾を見て焦らずゆっくり動きます。
ゆっくり動くためには、楽な位置で持つことがとても重要です。
踵から褄にかけて斜めに上がってしまっていたら手を下ろしてから身幅を決めます。
身幅が決まった後、上前を開いてから下前を巻き込む直前にもう一度鏡で確認してください。
無意識に手が上に上がってしまい裾がかなり床から離れてしまっていたら、そこでまた下ろします。
下ろしたら、右手(下前)が左腰真横につくまでは、褄を床から上げません。
褄で床を撫でながら右手を左腰方向に倒していき、指先で腰を抑えられたら身体を
撫でるように褄を20cmくらい上げます。
一動作づつ切り分けて動くようにして、その都度確認して「あ、上がっているな」と気が付けるようになることが大事です。
そして気づいたら下ろすようにしてください。
上級者になると難しい動きができるようになるというわけではありません。
特別に難しい動きがあるわけではないんです。
昭和はじめころまでは誰もが来ていた日本の衣服です。
もちろん回数を重ねるほど動きに慣れるという部分はありますが、上級者はどうしたら楽に動けるか?ということを知っています。
それを知ると肩の力が抜けて着付けすることにストレスがなくなってきます。
今「無意識」に動いている動作は、実は何をどうするための動作なのか。
手順を覚えた後、次は綺麗に着るために手順の意味を考えてみる段階に入っていきます。
そしてそれを頭と身体でしっかり把握できるまで練習し習得できれば再び、ある程度無意識で着付けても綺麗に仕上がるようになります。
お教室では、着付けの動画とあなたが、どこの部分でどのように違う動きをしているのかを客観的に見てお伝えし、一緒に改善をしていきます。
もっと着付けが上手くなりたい!綺麗に着物をきたい!という方は、ぜひお問い合わせくださいね。
もちろん初心者の方も大歓迎です。