最初だからこそちゃんと考えたい。シンプルな【着物と収納】のお話 その③畳みジワに要注意

KIMONO DOOR
こんにちは、KIMONO DOORの齋藤みずほです。
これまでシリーズで湿気・害虫の対策のお話をしてきたのですが、今回は「畳シワ防止」についてです。
3つの中だったら一番、知っておいていただきたい!という気持ちが強い内容です。
なぜなら、湿気対策や害虫対策は「着ていない着物をいかに上手に長期保管するか」についてのお話だったのに対して、
今回の「畳みジワを防ぐ」は、リアルクローズとして「実際に着る着物」の管理しやすい保管方法を主にお伝えしているからです。
畳みジワをつけない畳み方を知ることは、着物の構造の理解にもつながります。すると着付けがスムーズになることにも繋がっていきます。
すぐにではなくとも、いつかは頭の中で繋がって、よりご自身の理想に近い着付けにするカギにもなるはずです。

最初からある折り目以外には新しい折り目をつくらないことが鉄則

着物を畳んだことのある方はご存じだと思うのですが、着物の畳み方は洋服に比べて複雑で慣れるまでは大変です。
大きい布を綺麗に広げるのも大変だし、すごくスペースを使うし、広げた状態で脇の縫い目がどことか袖がどこにあるとかが最初は見つけづらいです。
でも、畳み方を適当に流してやってしまうと、本来折り目がつかないハズの場所にくっきりした折り目やシワがつくことがあります。
例えば袖とか裾の部分など、自分では気付きにくいけど人からはよく見える場所だったりすると、後から見た写真で「あれっ」と気づいたりします。
初心者さんほど着ること自体に精一杯になりがちなので、なかなか気づきにくいんです。
特に絹の着物にシワや折り目つくと、消すためには専門業者に出してプレスをして貰わないといけないのでお金がかかってしまいます。
ショックですよね。
だから、最初に畳み方をしっかり覚えてしまうことをオススメしています。

ポイントは一直線に布目を揃える・空気を抜く

元々ついている折り目に沿って折る時、端と端、縫い目と縫い目を揃える時は、1㎜もずらさない(くらいの心意気)で重ねること。
私は普段からかなり雑な性格なので、最初の頃は「折り目に沿っているつもり」「揃えているつもり」でやっていました💦
でも、雑にやってもし変なシワや折り目がつくと、形が崩れて着にくくなってしまうこともあります。
だから左端(衣紋)から右端(裾)までを一直線に真っすぐ整えることが本当に大切です。
そして、一工程づつ表面を軽くなでて手アイロンをしてあげます。
中心から端に向かってなでて、裾から空気を出すようにしてください。
撫でていてモコモコした部分があれば、内側で布目が合っていなかったり弛みが残っているという事です。
それを見逃して畳んでしまうと畳みジワになってしまいます

収納に合わせて畳む

着物を衣紋から裾までを真っすぐ細長く畳んだ後、裾の端を持って半分に折りたたむと「二つ折り」です。
二つ折りなら、着た時には折り目がおはしょりの中に入るので外からは見えなくなります。
新品の着物を買ったり誂えた時は二つ折りで納品されます。
二つ折りで収納するスペースがあれば良いのですが、重ねるのは多くても5枚程度までにしてください。
それ以上重ねると下の着物に細かなシワが出来るのと湿気も溜まりやすくなります。
普段に着る用の着物であれば「三つ折り」「四つ折り」で畳むと幅を取らず省スペースになります。三つ折り用の短めのたとう紙も売っています。
三つ折りの方法
三つ折りは裾が袖の下に接するように一折りした後、袖の下の線でもう一度折ります。
袖は折らないように、袖のサイズより小さく畳んでしまわないようにしてください。
三つ折りの場合、下半身部分に折り目が出来てしまいます。
なるべくくっきりした折り目にならないように、折り目の部分に「きもの枕」というクッションを挟んで畳むと折り目がつきづらいのでおススメです。
筒状の棒であれば代用も可能ですが、紙類は湿気を呼びやすいので素材選びは慎重にしてくださいね。
四つ折りの方法
四つ折りは、二つ折りにした後さらに半分にします。でも四つ折りは袖を折ることになるので、長期間の保管にはおすすめできません。
着物を持って外出移動したい時や、ハンガーにかけて収納しておきたい時に適しています。
たまにしか着ることのない礼装用のお着物などは二つ折りがおススメです。そして5枚以上は重ねないようにしてくださいね。

まとめ

着付け教室に通って下さる方って、着物を着たいから通ってるわけで、着物を畳むことを楽しみたいとかしっかり畳めるようにならないと!と思ってらっしゃるわけではないので、講師になりたての頃は、なるべく優しくふんわりとお教えしていました。
そうすると、毎回のレッスンの最後は”不安なので一緒に畳む”という状態が、割と長く続いてしまうことになります。
畳み方が分からないと着物を広げるのを躊躇してしまうので、練習ができないという悪循環に陥ります。
着付けも畳み方も、概念や手順を頭で覚えただけで出来るわけではなく、実際に繰り返し行動して体で覚えることが必要なんです。
だから今は、心を鬼にして😂畳み方はきっちり早めに覚えていただけるようにご指導しています。
特に衿の畳み方は闇雲にやってしまいがちな部分ですが、ずっと曖昧なのはモヤモヤするので心にも着物にも良くないです。(–;)
私も畳み方を覚えていただくための伝え方が分かったので、早い段階で覚えていたけるようになりました。
お教室では個人個人が覚えやすい方法を考えながらお伝えしています。
お手持ちの大切なお着物をシワなくいつでも綺麗に着ていただけるように、畳みジワに気を付けて管理してくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。😊
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